本の書き方

執筆中だけじゃない!原稿の完成後も出版後も必要な著者の「折れない心」

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本を書くのは楽しいことばかりではありません。特に、出版社にリスクをとってもらって発行する商業出版は趣味で本を作るのとは違います。ときにはいやな思いをしながら完成に向かって進まなければなりません。

そんなときに重要なのは「折れない心」を保つことです。これから本を書きたい方に、本を書くときに必要な折れない心を紹介します。

Contents

執筆中は下がってくるモチベーションと闘う

原稿を執筆中は辞めたくなることが何度もあります。有名作家さんでも同じだと思いますが。

書く前や書き始めは誰でもモチベーションが高いことでしょう。ただ、毎日毎日続く孤独な作業。毎日アイデアがドンドン出てくるわけであはありません。普通は、徐々にモチベーションが落ちてきます!

モチベーションが落ちる前に一気に書き上げてしまう強者もかなりいるようですが、私を含め、「良い本を書く」より「やる気を持続する」ことがテーマになってきてしまう方は少なくないでしょう。

そんな中でも調子の上下をコントロールして、ときには自分を騙しながら、ときには誰もくれないご褒美を自分にあげながら、なんとか原稿の完成にたどり着くのです。

最悪でも、執筆を辞めてしまわない程度の折れない心が必要です。実際、張り切って執筆に取りかかったものの、途中で断念している方も少なくありません。そんな、途中で断念された書籍の「続きを書いてくれませんか?」という話も私のところに定期的に入ってきます。

本の原稿は書き始めるのは意外と簡単ですが、最後まで乗り切るには折れない心が必要です。

執筆終了後は完成に向けて気力を振り絞る

原稿を完成(脱稿:だっこう)した後は、著者校正のために折れない心が必要です。普通の著者は(少なくとも私は)、原稿を書き上げると魂が抜けたような脱力感に襲われます。そう書くと言いすぎかもしれませんが、それくらい原稿執筆には労力を要するのです(簡単に書き上げる方もいますが)。

本当なら、原稿が完成したらお祝いでもして長期間リラックスしたいところですが、そうはいきません。著者校正が待っているのです。著者校正とは、下刷りの状態にレイアウトされた原稿(ゲラ)のチェックです。

「それって、出版社がやってくれないの?」と思うかもしれません。確かに、出版社もゲラをチェックしてくれますが、著者校正は重要です。自分の入力ミスはもちろんですが、ゲラの作成過程でミスや予期せぬトラブルが発生することがあるからです。

ゲラの作成には、著者が送った原稿が使われますが、諸事情により、その原稿が修正されることがあります。また、原稿を元にページをレイアウトしていく過程で、大きな声では言えませんが出版社、編集プロダクションによる編集ミスが起きることもあります。

こういう言い方をすると性格が悪そうに聞こえるかもしれませんが、ゲラをチェックしていて、自分のミスだったときは「あー間違えてる」と、申し訳ない気持ちで訂正を入れます。が、予期せぬ場所の原稿が誰かに直されてニュアンスが変わっていたり、誰かのミスによって変な文字が入っていたりすることがあると、その瞬間に頭に血が上ることもあります(だって、人間だもの)。

「なんで、こんなとこ勝手に直してんだよ!」と叫びたくなることも、本当にたまにですがあります。本当にたまにですよ。

脱稿後の脱力感に襲われているところで、そんなゲラを見ても折れない心が必要です。どんなゲラを見ても「やめてやる!」とは言わないように平静を保ちましょう。でも、ほとんどのゲラは、本当に素晴らしいプロフェッショナルな作業が尽くされていて、感謝しています。実際は、微力な私の入力ミスを直してもらったことも一度や二度ではありません。本当に助かっています。

それでも、変なゲラを見ると!!!まあ、許してくださいよ、だって、人間だもの。

出版後は辛口レビューに耐える「折れない心」を

さて、無事に本が出版された後、出版祝いなどなど良いことばかりのような気がしますが、ここでも折れない心が必要です。

それは、辛口のレビューに耐え、やりすごすことです。

出版というからには、お金を払って本を買ってくれる読者がいるはずです。そんな読者は、自由に本の感想を言う権利があります。いわゆる読者レビューでしょうか。星1つが入ることもありますよね。

著者の気分が良くなるレビューもあれば、心にグサッと突き刺さるレビューもあります。ほとんどのレビューは匿名ですから、著者はある程度の覚悟が必要です。私の場合も、「クソ本」「買う価値なし」「構成がメチャクチャ」など、匿名を活かした辛口のレビューをいくつもいただいています(実名だったら、悪評でもオブラートに包みますよね)。

ということで、著者は辛口レビューに耐える、というか、慣れるまで折れない心が必要です。

はっきり言って、私も「本を書くの、やーめた」と思うようなレビューをいただいたこともあります。それで辞めるのは自由ですが、いろいろと書きたいことがある方は、そんな辛口レビューに過剰反応しない心、そんな心ないレビューで進路を決めてしまわないような折れない心が求められます。

私は、慣れましたが。

これから本を書きたいみなさん、本を出版するには気力、体力、そして、折れない心が必要ですよ。必要というか、あった方が良い、くらいでしょうか。なくても本は書けますけどね。あとは匿名の辛口レビューに耐えれば。

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